こんにちわHIROです。
今回は、ちょっと突っ込んだ、うんちく話になりますので、本編扱いで
久々に書かせて頂きます(文章だらけで長いです(笑)

実は先月、何時もメールを頂くSさんから、もしかするとデグー経由で
真菌に感染したかもしれないと連絡を頂きました。
お医者様からも、動物からの感染ではないか?
...と最初は言われたのだそうです。
Sさんは、心配になったのでデグーを病院で検査して頂いたようですが、
特に異常が無かったとの事で安心していらっしゃったようです。
わたしもそれを聞いて、ほっと胸を撫で下ろしました(^^ゞ
同じような経験をする方もこれからいらっしゃるでしょうから、
皆さんの為に、真菌について一度記事にして頂けないでしょうか?
...という申し出を、その時のメールで受けていました。
内容が内容ですので、いい加減な事はかけません。
私もあまり詳しくなかったので、書物から引っ張ってきたり、
サイトの情報をまとめてみたり、行きつけの動物病院で色々先生に
お話を伺ったりして 、私なりに、精一杯記事をまとめてみました。
先ず、真菌にはどんな物があるかまとめてみました。
具体的には、下に記載した表の様な真菌があります。
◆主な真菌の種類
病原体 | 疾患名・症状 | 感染動物・部位 | 感染経路 |
表在性真菌 | |||
皮膚糸状菌 Trichophyton属 (白癬菌属) | ・皮膚糸状菌症 (皮膚真菌症)、 ・白癬 (部位により水虫、いんきん、 たむし、しらくもなどと呼ばれる。) | ケラチン好性真菌。人畜共通感染(ヒトに多い) | 接触感染 |
Microsporum属 (小胞子菌属) | ・皮膚糸状菌症 (少例であるが増加傾向、 炎症強い。) | ケラチン好性真菌。人畜共通感染 (ネコ、イヌに多い) | |
Epidermophyton属 (表皮菌属) | ・皮膚糸状菌症 (少例) | ||
Malassezia属 | ・癜風 (黒なまず(淡褐色斑)、 白なまず (脱色素斑)) | 好脂質性真菌。 ヒト、動物の 皮膚常在菌 | 接触、日和見感染 |
表在性~深在性真菌 | |||
カンジダ (Candida属) (酵母状および菌糸状) | ・皮膚カンジダ症 (手カンジダ症、爪カンジダ症、指間びらん症など) ・口腔カンジダ症 (白苔を付着した偽膜性病変) ・性器カンジダ症 (かゆみ、白くドロッとした分泌物、炎症)など | ヒト常在菌 (C.albicans など) | 日和見感染 |
深在性真菌 | |||
クリプトコッカス (酵母状の無性世代と、菌糸形成の有性世代) | クリプトコッカス症 (肺炎、髄膜炎、その他。その多くはAIDS患者) | 人畜共通感染(イヌ、ネコなど感染、鳩などが保菌) | 経気道、 日和見感染、鳩の糞 |
ニューモシスチス (酵母状) | ・ニューモシスチス肺炎(AIDS患者で最も多い。旧:カリニ肺炎) | ヒトの肺 | 日和見感染 |
アスペルギルス (コウジカビの仲間) | ・アスペルギルス症 (呼吸器、血管、皮膚、中枢神経系など、感染した部位によって様々な症状を示す。)。肺病既往歴者に多い。 | 環境(どこにでもいる。病院内では高湿な場所に多い) | 日和見感染(胞子の吸入と体内での増殖) |
※日和見感染(ひよりみかんせん、opportunistic infection)は、免疫低下などの為に、
健康な動物では、通常感染症を起こさないような病原体が原因で発症する感染症である。
ただ、ズラッと並べただけでは良く解りませんよね?
そこで、デグーに関係しそうな例をメインに、
解りやすく説明してみます。
●真菌を解りやすく説明すると...? ********
皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう、dermatophytosis)は、
解りやすく言うと、水虫と同じカビの一種です。
水虫だと思えば、そんなに心配しなくても良い事が、お解り頂けると思います。
ただ、水虫も悪化すると、とんでもない事になるのは、皆さんご存じだと思います。
ですから、きちんと治療すれば、直りますので心配は要りませんが、
なめてかかってもいけません!
皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)の感染は、ウサギ・フェレット
・モルモット・チンチラ・デグー などにも見られ、人にも接触感染する
人畜共通感染症として知られています。
通常は、幼い生体に症状が現れることが多く、ほっといても自然と治ることもあります。
また、菌はもっていても、症状はないキャリアー(病原菌の運び屋)状態に
なっていることもあります。
皮膚状態の悪化・抵抗力減弱、によって症状が現れる場合もあります。
●具体的にはどんな菌?どんな症状? ********
一般的には、脱毛・鱗屑・紅斑等の症状が現れます。
動物種によって異なりますが、円形に脱毛・鱗屑(りんせつ)を生じ、
赤く炎症を帯びることが多いようです。
赤く炎症を起こすこともなく、普通の湿疹のようなこともあるので、
最初は糸状菌症として扱われないこともあるようです。
生体にかゆみの自覚はあまり無く、あっても軽度なことが多いようです。
ただし、モルモットでは二次感染からかゆみが強い傾向にあります。
犬や猫などから人に感染した場合は、比較的特徴的な状態、
リング状の赤みとかゆみが現れます。
感染の原因は、感染動物との接触、または生活環境中の真菌要素(胞子)の
定着等によって起こるとのことです。
●生体のどの場所に症状が出るか? ********
動物の指に出ることも多く、他に顔・頭~頸部も、症状が
多くみられるようです。
ただ病状が進行して重傷になると、身体の各部に感染を起こして、
全身へ広がっていく事もあるようです。
●医者での検査方法 **************
皮膚病患部の被毛を顕微鏡で調べて、診断される様です。
最終的に、感染の確定判断は、被毛や鱗屑を使った培養検査で
判断します。
培養検査は、結果が出るまでに7~10日くらいかかりますので、
それまでは獣医師の指示に従って応急治療が行われるようです。
●真菌症は本当に完治するか?**********
適切な治療を施せば、特に生体が若い時期ほど回復が早く、完治しやすくなります。
治療中の時は、毛を刈って、患部への外用薬塗布、それに加えて
飲み薬を処方していくようです。
場合によっては、補助製剤が併用されます。
皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)は、比較的身近なものだと考えられます。
生体の幼若時に多くみられますが、治療によってきちんと良くなりますですので、
そんなに心配は要りません。
ですが、人畜共通に感染するという観点から、中途半端に治療をすることなく、
きっちりと治し、飼い主さんにも疑わしい症状が見られれば、
皮膚科で早めに検査して貰う事も大切です。
自分自身も、生体も、再発したり、運び屋にならないように、
治療を十分行うと共に、日頃から十分な換気をし、飼育用品(ステージやハンモックなど)
を、清潔に保つことを心がける事が大切になります。
▲久々に一眼レフで撮ってみました...お、重い(^_^;)
ここらへんは、私も非常に耳が痛い所なので、きちんと
しないといけませんね(^^;)
飼い主の皆様 、何卒宜しくお願い致します~(^^ゞ
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